2012年5月9日(稍重) 第57回 羽田盃(ST)
今日は大井開催3日目。
メインレースは南関クラシックの1冠目、3歳馬による1800m戦の第57回 羽田盃(ST)が行われました。
人気は前走、京浜盃を1:45.9上がり38.1で勝利した、森騎手のパンタレイ。
レースは最内繁田騎手のキタサンツバサが好スタート。
パンタレイは内のロンドンアイに接触して外のアートサハラにも接触するも前へ。
激しい先行争いは内からキタサンツバサ、横山騎手のゴールドキャヴィア、吉原騎手のロンドンアイ、パンタレイ。
1角でロンドンアイがハナへ。
すぐ外にパンタレイ、内にゴールドキャヴィア、キタサンツバサは下げての4番手。
その後ろに内から山崎騎手のベルモントレーサー、岩田騎手のゴールドメダル、その後ろに戸崎騎手のエミーズパラダイス。
2角で内からゴールドキャヴィアがハナにたち、番手にロンドンアイ。
少し遅れてパンタレイ。
そのすぐ後ろにキタサンツバサで向正面へ。
そのままハイペースの中前は固まりつつ3角へ。
逃げるゴールドキャヴィアの外にロンドンアイとパンタレイ。
その外からエミーズパラダイスと今野騎手のアートサハラが上がっていき4角へ。
直線に入ると、外からまくっていったエミーズパラダイスとアートサハラのたたきあいに。
エミーズパラダイスが失速して先頭はアートサハラ。
後ろ外からは真島騎手のジャルディーノ、的場騎手のダイヤモンドダンス、本橋騎手のプレティオラス。
最後はそのままおしきってアートサハラが見事1着!
2着にエミーズパラダイス。3着は同着でプレティオラスとジャルディーノ。
勝ったアートサハラは大井1800m4戦2勝2着1回。
前走同様、外からまくっていっての直線先頭押し切りと見事大井1800m連勝で羽田盃制覇です!
自身の時計も大幅に縮める1:52.9上がり40.5と着実に力をつけてきている感じですね。
競馬をわかっているだけに、強い馬と走るとさらに成長しそうです。
スタート後、パンタレイに接触させられてかなりの不利がありましたが、3角手前で積極的に前をつかまえにいった今野騎手はお見事でした!
あの判断が3角4角でのエミーズパラダイスの脚の使い所をうまく狂わせましたね。
馬も大井1800m戦をよくわかっている走りでしたね。
大井2000mの東京ダービーも大井外回りということで楽しみです。
エミーズパラダイスはスタート後、内からロンドンアイ、パンタレイがいくも少し下げて7番手からの競馬。
3角手前で早めに外から少しづつ上がっていき、3角で外からきたアートサハラと並んで直線へ。
最後は脚が止まるもアタマ差しのいでなんとか2着。
1角手前で下げたとはいえそれでもかなり早いペースでの追走、前の有力馬を早めに捕らえたかったのと、外からアートサハラに早めにこられた分、しまいが止まった感じでしょうか。
初の大井外回りなどもありましたが、内容的にはかなりの内容だったと思います。
1角への進入速度と他馬の動きを瞬時に察知して下げた戸崎騎手の判断はお見事だったと思います。
今回は勝った馬が強かった感じでしょうか。
前走、51キロ重の船橋とはいえ一線級の牝馬相手にかなりいいレースと、一戦ごとに力もつけてきているので、今後楽しみな1頭です。
やはりすごく気になるのが今後古馬との牝馬戦の場合の屋根でしょうか。
牝馬戦だと同厩クラーベセクレタに戸崎騎手は乗ると思うので、マリーンカップでも乗った的場騎手とのコンビもおもしろそうです。
3着は同着ということで、ジャルディーノはアートサハラの後ろから直線に向き、キタサンツバサとの接触などもありながら最後も頑張りました!
大井1800m3戦目ということでそのへんの経験もかなり活きてきたと思います。
プレティオラスはかなり離れた後方集団からの競馬。
無理に勝ちに行く騎乗ではなく、自分の走りに徹した本橋騎手の騎乗と展開がうまく向いて全馬最速の37.5。
自身の持ち時計も一気に縮めるいい走りでした。
馬券的にはパンタレイ、ゴールドメダル軸の3連複で撃沈です。
激しい先行争いが思った以上のハイペースになり、完敗です・・・。
今後の参考になると思うので、今回のレースラップタイムを。
12.2-11.0-12.0-11.8-12.3-12.9-13.6-13.0-14.1
わかりやすく距離別にすると。
1000m通過タイム 59.3
1200m通過タイム 1:12.2
1400m通過タイム 1:25.8
1600m通過タイム 1:38.8
とかなり速いです。
2000m戦でコースは違いますが、去年のスマートファルコンの1000m通過タイムと比較してもかなり速いのがわかります。
帝王賞
1000m 59.8
JBCクラシック
1000m 1:00.7
東京大賞典
1000m 59.5
キレ味がないので逃げの形が理想も逃げなくても勝っているゴールドキャヴィア。
前走、逃げずに差す競馬で勝利したロンドンアイ。
勝ったレースは全て逃げ切り勝ちも中山での走りから決して逃げなくても力は出せそうなパンタレイ。
3頭とも初の大井1800m。指示があったにしろそこまで逃げにこだわる必要がなかった3頭だけにかなりもったいなかったと思います。
このハイペースの中追走しての強い競馬をした、アートサハラ、エミーズパラダイスはもちろんですが、ゴールドキャヴィア、ロンドンアイ、パンタレイとこのへんはやはりかなり力はあると思うので次走も注目したいと思います。
ダイオライト記念でも多少強引な騎乗の横山騎手でしたが、地方参戦経験があるとはいってもやはり中央の馬に乗ってのことなので、コース特性の把握、馬の能力の違いによるペース配分やレース運びでやはり少し南関経験がたりないように思います。
基本的に力のある強い馬で乗っていてもコースの特性はあまり見えてこないという欠点が出てしまった感じでしょうか。
個人的には力のない馬で勝つ乗り方を追求していかないと南関での騎乗技術は上がっていかないと思うので、そのへん中央騎手や期間限定騎手にはきびしい環境のように思います。
中央騎手が南関馬に乗るのはむずかしいと思いますが、是非三浦皇成騎手のように重賞以外での騎乗回数を増やしていってほしいと思います。
最近ではかなりの有力馬に乗ってかなり南関での経験も多い吉原騎手もムラのある中途半端な悪い方の騎乗が出てしまった感じがします。
森騎手はスタート後の接触で後手を踏んだ中、馬のスピードでハナを奪える感じから不利な外枠から1角での強引なペースの位置取りになってしまった感じでしょうか。
経験のある騎手でも普段のペース配分や平常心での騎乗はむずかしいクラシックレースならではだったと思います。
最近では重賞テン乗りの馬も多く、各騎手の乗り方を予想するのがむずかしい感じになっているので、そのへんを注意していきたいと思いました。